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入れ歯

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永久歯の生え変わり。眠っている間に飲み込まないよう、注意が肝要。

「入れ歯」ChatGPT

「入れ歯」(いれば)は、歯を失った人が咀嚼(そしゃく)や発音を補助するために用いる、取り外し可能な義歯である。入れ歯は、部分的に歯を失った場合に使われる部分入れ歯(部分義歯)と、すべての歯を失った場合に使用される総入れ歯(総義歯)に分かれる。入れ歯は、食事や会話の際に重要な役割を果たし、また、顔の輪郭を保つためにも役立つ。

歴史的背景

入れ歯の歴史は古く、紀元前から存在していたとされる。古代エジプトやローマでは、動物の歯や人間の歯を使って入れ歯が作られていた。また、日本においても江戸時代には、木製の入れ歯が使用されていたことが知られている。

19世紀に入り、金属製のフレームに人工の歯を取り付ける技術が発展し、入れ歯はより機能的かつ長持ちするものとなった。20世紀にはプラスチックやアクリル樹脂が材料として広く使われるようになり、現在の入れ歯の形に近づいていった。

入れ歯の種類

  1. 部分入れ歯: 口内に一部の歯が残っている場合に使用される。金属やプラスチックのフレームに人工歯が取り付けられており、残っている天然の歯にフックやクラスプで固定することができる。部分入れ歯は取り外しが可能であり、掃除がしやすいのが特徴である。
  2. 総入れ歯: すべての歯を失った場合に使用される。上顎用と下顎用に分かれており、歯茎に吸着させて使用する。総入れ歯は、歯を失った後の顔の形状を維持し、咀嚼機能や発音を補助する役割を果たす。

入れ歯の製作と装着

入れ歯は、個々の患者の口腔の形状に合わせてオーダーメイドで作られる。まず、歯科医師が患者の口腔内の型を取り、その型を元に技工士が入れ歯を製作する。製作には数週間かかることが多く、完成した入れ歯が患者に合うように調整を行う。

装着したばかりの入れ歯は、初めて使用する人にとって違和感を伴うことがあるが、時間と共に口腔内に馴染んでいく。適切な装着感を得るためには、定期的な調整が必要であり、歯科医師との相談が重要である。

入れ歯のケア

入れ歯を長持ちさせ、口腔の健康を保つためには、日常的なケアが不可欠である。入れ歯は、使用後に取り外して専用の洗浄剤やブラシで清潔にすることが推奨されている。さらに、夜間は入れ歯を外して水や洗浄液に浸しておくことで、歯茎の健康を保つことができる。

また、入れ歯は長期間使用することで摩耗や変形が生じるため、定期的に歯科医師の診察を受けて、適切なメンテナンスを行うことが重要である。適切なケアとメンテナンスを行うことで、入れ歯の寿命を延ばし、快適な使用感を維持することができる。

入れ歯と心理的影響

入れ歯は、見た目や咀嚼能力を改善するだけでなく、心理的な面でも大きな影響を与える。歯を失うことで自信を失う人も多いが、入れ歯を装着することで再び笑顔を取り戻し、社会的な活動に積極的になることができる。

一方で、初めて入れ歯を使用する際には、装着感や違和感に悩むこともある。こうした心理的な側面にも配慮し、入れ歯の調整や適切なサポートが求められる。

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